ブラッシングをしたら歯ぐきから血が出たり、口臭が気になったり、朝起きたら口のなかがネバネバしたり……心当たりはありませんか? 歯周病ははじめのうちは痛みなどを伴わずに進行していくため、とても気づきにくいのが特徴。できるだけ早期の段階でのサインを見逃さないようにすることが大切です。
歯周病のセルフチェックポイント
- 歯を磨くと歯ぐきから血が出る
- 歯ぐきが赤く腫れている
- 歯ぐきがぶよぶよしている
- 歯がグラグラする
- よく口臭を指摘される
- 噛むと痛い
- 朝起きたとき口のなかがネバネバする
- 歯が浮いたように感じる
- 食べ物が歯に挟まりやすくなった
- 歯ぐきから膿のようなものが出る
- 冷たいものがしみる
虫歯よりも多い!?歯周病で歯を失う人たち
歯周病は進行するにしたがって歯ぐきが退縮し、歯を支える骨が溶け、最終的には歯が抜け落ちてしまうおそろしい病気。日本人が歯を失う原因の第1位になるほど、多くの方が歯周病によって歯を失っています。しかしその根本的な要因は、歯周病が非常に気づきにくい病気であるということ。手遅れになる前に発見し、歯科医院で適切な治療を受ければ、大切な歯を失わずに済むのです。
軽度~中度の歯周病の場合
- プラークコントロール
- 毎日のブラッシング・規則正しい食生活などご自身で行うものと定期的に医院で歯垢や歯石を落とす処置があります。なおかつ当院ではケースに応じた薬剤を併用し口腔内環境の改善を行っております。
- スケーリング
- 歯周病の原因は歯垢や歯石に潜む歯周病菌。症状が軽い場合は「スケーリング」という処置を行い、歯垢や歯石をキレイに除去し、歯周病の進行を食い止めます。
- ルートプレーニング
- スケーリングでは除去しきれない、歯ぐきや歯周ポケットなどに隠れた歯垢や歯石を除去する処置が「ルートプレーニング」です。歯の表面をツルツルにし、歯垢・歯石の再付着を防ぎます。
中度~重度の歯周病の場合
- 歯周ポケット掻爬(そうは)術
- 歯周病が進行し、歯周ポケットが深くなってしまった場合に行う外科的手術です。麻酔をかけ、歯石や血膿とともに感染した歯ぐきを削り取ります。
- フラップ手術
- かなり重度の場合に行う外科的手術です。麻酔をかけ歯ぐきを切開し、歯石や血膿とともに患部の歯ぐきを切り取り、切開した歯ぐきを元通り縫い合わせます。
歯を支えるあごの骨や、その骨と歯根をつなぐ膜(歯根膜)など、歯周組織の破壊がひどい場合には「GTR法」や「GBR法」といった歯周組織再生療法を行っています。
GTR法(組織再生誘導法)
歯周病であごの骨が失われた箇所に特殊な膜を張ることで、あごの骨や歯根膜が再生するためのスペースを確保する治療法です。
GBR法(骨再生誘導療法)
歯周病であごの骨が失われた箇所に人工骨や自分の骨(自家骨)を移植して、あごの骨の再生を図る治療法です。
歯周病により一度破壊されてしまった歯周組織はそのままでは元通りにはなりませんが、上記のような治療を行うことで回復を促すことができます。また、インプラント治療を行う際に「あごの骨の量が足りない」という場合にも有効な方法です。あごの骨の量が原因で他院でインプラント治療を断られたという方も、お気軽にご相談ください。